応用固体化学分野

準粒子の視点で機能を考える無機固体化学

当研究室では、電荷、スピン、軌道、格子のカップリングによって生じる強相関電子系の酸化物や、非局在電子系の準粒子が重要な役割を担う金属・窒化物を中心に、無機固体の物性を明らかにして、新しい機能材料を開拓することを目的としています。

機能性を期待できる無機固体の開拓における重要な視点は、原子やイオンの長範囲的な配列と個々の電子状態に基づく固体の電子構造であり、原子・イオンの種類や価数などの多様性と電子構造を結び付けて無機固体の物性と機能を考え、精密な合成手法を駆使して実証します。とりわけ化学結合や原子軌道の概念、電子の局在・非局在状態、また、フォノン、ポーラロン、マグノン、プラズモン、ポラリトンなどの準粒子の考え方に立脚した考察が重要になります。このような視点からの材料開発を通じて、資源・エネルギー枯渇が危惧される21世紀社会の持続的発展に貢献したいと考えています。

教員

  • 教授:田中 勝久
  • 助教:村井 俊介

研究内容

強相関電子系酸化物の基礎物性

複合的な機能を持つ磁性材料の開拓

ナノアンテナとプラズモニクスならびにメタ光学