ナノマテリアル分野

ナノスケールで発現する材料の機能や物性 - ナノマテリアル化学 -

ナノテクノロジーの進展には、構成材料としてのナノマテリアルに関する研究が必須です。ナノマテリアルの構築には、化学的合成戦略が必要であり、機能評価の面でも化学的解析は重要です。

当ナノマテリアル分野では、化学的立場から、各種材料の構造や物性を原子・分子レベルで解明するとともに、ナノスケールで発現する材料の機能や特性に関する研究をおこなっています。特に、ナノ局所場での電子移動反応や導電性構造成長過程、分光特性を解明することにより、新規ナノ材料やナノセンシングデバイスの構築を目指しています。また、材料の動的生成過程や機能発現過程を解明する目的で、溶液及び界面での電子移動反応に関して研究をおこなっています。

  • 研究室ホームページ

教員

  • 准教授:小山 宗孝

研究内容

電極表面のナノファブリケーションによるナノセンシング

電極表面をナノレベルで機能化して、高機能・高選択性センシングデバイスを構築するための研究をおこなっています。また、特異的な光学特性や導電特性をもつ金属ナノ微粒子に関しても、その界面修飾を含めて広く研究しています。

有機導電性ラジカル塩の構造成長解析

非水溶媒中での電極電子移動反応で生成するイオンラジカルには、導電性構造を生成するものがあります。このような電子移動をキーステップとした構造成長ダイナミクスと導電性の相関を解析しています。

有機イオンラジカル間の電子移動による電気化学発光過程の解析

溶液内でのカチオンラジカルとアニオンラジカルとの反応では、電位差という化学エネルギーが、光エネルギーに変換され発光が観測されます。このような過程を、化学的立場から解析しています。また、ラジカル塩を核とした固体電気化学発光の研究もおこなっています。

有機イオンラジカルの溶液内化学反応解析

電極電子移動で生成するイオンラジカルは、電子の授受により活性の高い状態になります。これらイオンラジカルの吸収スペクトル測定による検出を可能にするとともに、反応解析をおこなう目的で、電子移動ストップトフロー法を開発して速度論的研究をおこなっています。